この連載では、かつて環境コンサル会社に勤めていた福重が、そこで得た経験・知識をバス釣り界にフィードバック!もしかした釣りに使えるかもしれない、フィールドに関する情報をお届けします。

前回から水質のお話をさせていただいております。

今回は、”濁りとクリアップが魚に与えるであろう影響”のお話をすると書きましたが、予定を変更しまして、水質を語る(?)上で知っておきたい用語のひとつについて紹介いたします。

正直な話、”濁りとクリアアップが魚に与えるであろう影響のお話”って何を書くつもりだったんだろうてぐらい忘れておりました。楽しみにしていたであろう数名の皆さま申し訳ありませんwえ? そんな人いない?

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pH

突然ですが問題です。

コチラをご覧ください

pH

誰しもが義務教育で習う、水質にまつわる言葉ですが、これを何と読みますか???

  • ぴーえいち
  • ぺーはー
  • ぴーえいち
    23
    37
  • ぺーはー
    77
    126

二つ読み方ができましたが、どちらを選択しましたか?

「水素イオン指数」を表す言葉なのですが実はこれ、どちらも正解です(ぇ

ではどういうことなのかと言いますと、それぞれ「pH」の

ぺーはー・・・ドイツ語読み

ぴーえいち・・・英語読み

と言う違いなのです。

かつてはドイツ語読みで広まっていたようですが、ここ最近では英語読みでの教育が一般的なようです。つまり「ぺーはー」と読んだ人はおっさん

そもそもpHとは

ある物体の中に含まれている水素イオンの濃度

のこと。
化学が苦手な人のために(と言うか自分も嫌い)簡潔に説明しますと、

液体が酸性なのかアルカリ性なのか(超ざっくり)

を表す数値です。

酸性でもアルカリ性でも無い状態を中性と言いますが、その状態のpH

そこから数字が大きくなるとアルカリ性

数字が小さくなると酸性

となります。
ちなみに値の範囲は0~14程度。
塩酸は1、漂白剤で13くらいのイメージです。

生物との関わりに関して言うと、魚類では中性のpH7前後がもっとも適しています。

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釣り場のpHは気になる??

日本の釣り場のpHは中性~弱アルカリ性であり、もちろん(?)生物が生息可能な値には収まっています。

そのため、そこに魚が生息しているのであれば、pHの値が釣りに直結するということはあまりないと言えそうです。

ただし多くの場合、生物は急激な環境変化に弱いもの。

pHの値が大きく変化するようなシチュエーションはあまり良くないかもしれません。

例えば

画像: 釣り場のpHは気になる??

雨は降る際に、大気中の二酸化炭素を取り込むことでpH5程の酸性を示すのが一般的です。そのため多量の雨が降った場合、釣り場の水質が一気に酸性化してしまう可能性が有るのです。

普段はマッディウォーターの釣り場がクリアアップしてしまう程の雨が降った際に釣りにくくなるのは、こういった点も原因と言えそうです。

自然というのはものすごーーーーーーく複雑なので、雨が降った事で釣れなくなる理由は、水温が急に下がった、ドロ濁りになった、水質が変化した事でプランクトンが死滅してそれを食べる小魚も何処かへ行ってしまった、魚がクリアアップによって地上から丸見えになるのを嫌がっているなど、様々あると思います。上はそんな一例です…。

なお、単に数値的な話にはなりますが、空気に晒されやすい表層は数値が高い傾向にある事が多く、ボトム付近は低い事が多いです。また、水草が多く生えている場所では日中に高くなり、夜になると低くなるといった傾向もあります。

この辺に関する事もおいおい詳しくお話し出来ればと思います…。

こんなpHでも魚が生息!?

ちなみにイタコで有名な青森県・恐山にある宇曽利湖という湖のpHはなんと3.5

しかも驚くべき事に、そんな酸性の湖であるにもかかわらず、ウグイが生息しているのだとか。

画像: ウグイ Tribolodon hakonensis コイ目コイ科ウグイ属 釣り人には外道としてお馴染みのお魚。日本の色々な所に生息しており、色々な釣り方で釣れます。ちなみに語源は「鵜の喰いたる魚(イオ)」。

ウグイ Tribolodon hakonensis コイ目コイ科ウグイ属 釣り人には外道としてお馴染みのお魚。日本の色々な所に生息しており、色々な釣り方で釣れます。ちなみに語源は「鵜の喰いたる魚(イオ)」。

pH3.5というのは、お酢よりも少し中性な程度(pH3)。もちろん、宇曽利湖の水はお酢の様な味がするわけではありませんし、ウグイがお酢の中で生きられるわけではありません。しかし何とも驚きです。

ウグイは、エラの細胞を変化・増殖させたり、体内で中和剤となる物質を作る事で、酸性水の中でも生きられるようです。

一方で、強いアルカリ性の水の中で生息している魚もおります。

それが、アフリカのマガディ湖に生息しているティラピアです。

画像: ティラピア  スズキ目カワスズメ科の魚の総称。アフリカや中近東が原産国。現在、世界各地に拡散している淡水魚であり、日本でも一部定着してしまっている。今回の話に登場したのは Alcolapia grahami という種。

ティラピア スズキ目カワスズメ科の魚の総称。アフリカや中近東が原産国。現在、世界各地に拡散している淡水魚であり、日本でも一部定着してしまっている。今回の話に登場したのはAlcolapia grahamiという種。

この湖はのpHはおよそ10!! これは石鹸なんかに近い数値です。蛇足ですが、日本で一番強いアルカリ性の温泉が埼玉県にある都幾川温泉で、pHは11だそうです。

pHの値に関わらず、魚は本当に色々な場所に生息できるのですね。

つまりどういうことよ!?

今回は、水質を表す要素の一つであるpHを紹介しました。

そしてそれは

・水が酸性・中性・アルカリ性の何れかである事を示す
・値そのものは釣果に直接的な関係はなさそう(急激な変化は除く)

と、いうお話でした。

どうです?ちょっと賢くなった気がしませんか?

次回も引き続き、水質に関する用語のお話を予定しています。

※この連載は福重の経験を元に書いております。相手は自然。全てが書かれている通りであるとは限りません…。


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