フックは〝魚に一番近いタックル〟。市販のルアーに標準装備されたフックをそのまま使ってしまうアングラーも多いことと思うが、ターゲットやフィールドに合わせたチョイスを心がけることで、釣果は格段にアップする。今回は"トラウトスプーン"のシングルフックについての基礎を紹介。

スプーンのシングルフック基礎知識

トラウトスプーンにおけるシングルフックの基礎知識を解説してもらったのは、がまかつやフォレストのフィールドテスターを務める武山重之さん。

画像: 武山重之(たけやましげゆき)。がまかつ、フォレスト、ラパラなどのフィールドテスターを務める。地元・宮城県追波川を始めとしたサクラマスの釣りを得意とするが、渓流、湖、ソルト、バスなど、ジャンルを問わずマルチに釣りを楽しむエキスパートアングラー。トラウトスプーンに関する知識もかなり豊富である。

武山重之(たけやましげゆき)。がまかつ、フォレスト、ラパラなどのフィールドテスターを務める。地元・宮城県追波川を始めとしたサクラマスの釣りを得意とするが、渓流、湖、ソルト、バスなど、ジャンルを問わずマルチに釣りを楽しむエキスパートアングラー。トラウトスプーンに関する知識もかなり豊富である。

ステップ1「スプーン用シングルフックの各部位名称」

画像: 写真はシングルフックの各部位名称。スプーンでは基本的に横向きのアイを使用する。

写真はシングルフックの各部位名称。スプーンでは基本的に横向きのアイを使用する。

ステップ2「フックサイズの基準は?」

スプーンの大きさや形状は様々。当然ながら「フックが絡まない」「魚の大きさに合わせる」等を考慮したうえでのチョイスが必要であるが、〝メーカー推奨サイズ〟が基準となる。

画像: ステップ2「フックサイズの基準は?」

ステップ3「太軸と細軸の使い分け」

スプーンにマッチしたサイズでだけでなく、〝軸の太さ〟にも注目したい。この軸径もメーカーによって基準が異なるものの、大きく分ければ「細軸」「標準」「太軸」の3つに分けられる。

武山さん「シビアな状況で、刺さりのよさを優先したい場合には貫通力を強めるために細軸をチョイスします。これに対して太軸を選択するシーンは、フックが伸ばされたり折られたりする可能性のある大型魚が対象のフィールド。標準径のフックで釣り始めて、様子を見ながらタイプを換えていくこともあります」。

さらに武山さんは、魚の活性に合わせて泳ぎのピッチを「鈍くするため」に太軸を使うこともあるそうだ。

画像: ステップ3「太軸と細軸の使い分け」

ステップ4「活性によっては〝アシストフック〟を使うことも」

武山さんは個体数の少ないサクラマスなど〝確実に1尾をキャッチしたい〟シーンではアシストフックを使うことがあるそうだ。

武山さん「ただし、使用するシーンは限定的。魚の活性が高い場合は表層や中層で食ってきます。その場合にはアシストフックを使うことがありますが、早期などの低活性時には、ボトムでじっくり誘う釣りが多くなるので、根掛かりを回避するうえでフック1本に換えています」。

画像: 上がチラシばり1本。下がアシストフックを1本追加したスプーン。武山さんは活性に合わせて使い分けている。

上がチラシばり1本。下がアシストフックを1本追加したスプーン。武山さんは活性に合わせて使い分けている。

ステップ5「大型魚を小型スプーンで釣る」

サクラマスの釣りを得意とする武山さんだが、彼は「スプーンが小さければ小さいほど魚にとって捕食しやすいサイズである」という考えを持つ。その考えの元、本流の幅広い流れの中に3グラム前後のスプーンを投じることがあるというから驚きだ。

武山さん「もちろん、その際にもメーカー推奨のフックサイズをチョイスしています。ただし、その場合は太軸の強剛性をうたったものや、大型魚用と銘打ってあるタイプを使っています」。

画像: 武山さんが3g前後のスプーンでキャッチした大型の本流ヤマメ。

武山さんが3g前後のスプーンでキャッチした大型の本流ヤマメ。

渓流釣りで人気の「ミューネイティブシリーズ」(フォレスト)。このモデルの3.5グラムや4.2グラムを本流釣りで使うことも多いそうだ。フックは愛用の「TR−24」(がまかつ)。

ステップ6「武山さん愛用のチラシばりを作ってみよう」

武山さんはチラシばりを好んで使う。この〝チラシばり〟はエサ釣りで使われる針にケプラー製の紐をスレッドで巻き付けたもの。自由度が高く、フッキング率が増すと言われていることから、トラウトアングラーの中には愛用者も多い。

武山さん「チヌ針など、海で使われているフックが元になっているものが多く、強度があります。さらに、自由度を持たせたケプラーの紐がトラウトのローリングファイトをいなしてくれるので、バラシの軽減にも繋がります。渓流でも本流でも使うことの多いタイプのフックです」。

それでは最後に、武山さんも愛用するチラシばりの作り方を紹介していこう。準備するのは、フライタイイング用のバイス、ケプラーなどの紐、スレッド、コーティング用の接着剤だ。フックはエサ釣り用のチヌ針やセイゴ針などがおすすめとのことである。

画像: フライタイイング用のバイス、ケプラーなどの強度のある紐、スレッド、瞬間接着剤を用意する。

フライタイイング用のバイス、ケプラーなどの強度のある紐、スレッド、瞬間接着剤を用意する。

画像: ①下巻きの行程。バイスにフックをセッティングし、スレッドを巻き付ける。 ②ケプラーを適当な長さに切ったら、下巻きしたスレッドの上に置いて端から巻いていく。 ③フックの根本まで巻いたら折り返して、1往復巻く。しっかりと締め付けながら行おう。 ④ケプラーを折り返して〝アイ〟になる輪っかを作る。 ⑤先端に向けて巻いたら折り返して、さらに一往復させる。 ⑥しっかり締め付ける。 ⑦巻き終わったらハーフヒッチで仮止め。武山さんは8回ほど仮止めを行うそうだ。 ⑧スレッドを切り、瞬間接着剤で固めたらできあがり!

①下巻きの行程。バイスにフックをセッティングし、スレッドを巻き付ける。 ②ケプラーを適当な長さに切ったら、下巻きしたスレッドの上に置いて端から巻いていく。 ③フックの根本まで巻いたら折り返して、1往復巻く。しっかりと締め付けながら行おう。 ④ケプラーを折り返して〝アイ〟になる輪っかを作る。 ⑤先端に向けて巻いたら折り返して、さらに一往復させる。 ⑥しっかり締め付ける。 ⑦巻き終わったらハーフヒッチで仮止め。武山さんは8回ほど仮止めを行うそうだ。 ⑧スレッドを切り、瞬間接着剤で固めたらできあがり!

画像: 武山さん愛用の「TR-24」。こうした製品も販売されているので、〝自作したくない〟という人はぜひ!

武山さん愛用の「TR-24」。こうした製品も販売されているので、〝自作したくない〟という人はぜひ!

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