「釣れる魚はなんでも釣る。釣れない魚はなんとかして釣る」をモットーに、魚を求めて東西南北どこへでも行きまくる道具道楽アングラー"やまけん"氏による連載企画「無節操アングラーやまけんの"釣りに行ってもいい?"」。今回は、市販のシェルシートとUV硬化樹脂を使ってルアーにシェル貼りを施す方法を紹介する。

梅雨で釣り行くのもなんなのでルアーにシェルを貼ってみよう!

全国的にすっかり梅雨入りしまして、僕の住む東京はシトシトと雨が続いております。「釣りに行くのもなんだかなぁ」という天気の日は、部屋にこもって次回釣行のためのルアーカスタムなんていかがでしょうか?

今回は、市販のシェルシートと発売されたばかりのUV硬化樹脂「KB-F D-System」(スミス)を使って、超簡単に、そしてあっという間にルアーにシェルカスタムを施す方法を紹介します。

(シェルシート:アワビなどの天然貝の殻を特殊製法で薄いシート状に加工した材料のこと)

ちなみに正直、やまけんはシェル信者です。一軍ボックスのルアーたちには軒並みシェル貼りを施しています。

僕がシェル信者になったのは、若かりし日にちょこっとだけかじったサーフィン中の出来事がきっかけでした。南伊豆での波待ち中に、水深3mほどの海底にアワビの貝殻を発見。素潜りで拾ってみたもののサーフィン中に持って帰るのが面倒になり、やっぱりリリース。その時ヒラヒラと海底に落ちていくアワビの貝殻に対し、魚が寄って来る様子を目撃!

「!?」となった僕は貝殻を再び拾い、海底へのリリースを繰り返しました。アワビの裏面(キラキラした方)が上になって海底に着くと、魚たちは突いたり周辺をウロウロしたりと興味津々。ところが表面が上の状態で着底すると、魚はいなくなってしまうのです。

か、確実にシェルは効いている!

この瞬間サーフィンどころではなくり、夢中でアワビに反応する魚を観察しました。それ以来完全なシェル信者になってしまったのです…。

…とまぁそんな馴れ初め話はさておき、実制作に入る前に注意点を。昨今のルアーはバランスもよく、外殻にシェルを追加した程度で泳がなくなってしまうことは少ないですが、本来の性能を発揮できなくなったり、樹脂が塗装を侵してしまう場合もありますので、このシェルカスタムはあくまでも自己責任にてお願いしますm(_ _)m

それと石油系溶剤を使用していますので、かならず防毒マスクを着用してしっかり換気しながら作業してくださいね。

まずは道具を紹介!

画像1: まずは道具を紹介!

① 今回シェルを貼るルアーは渓流用人気ミノー、スミスの「Dコンタクト63」とジップベイツの「リッジフラット50S」。
② シェルシートは市販のシールになっているものを使用。下地を生かしたいのでホワイトをチョイス。
③ ルアーを掴んでドブ漬けするためのフォーセップ。これはワニぐちクリップなどでもOK。
④ 無印良品のネイル用ヤスリ。使い勝手が良いのでおすすめです。
⑤ シェルのカットラインはシャーペンで。
⑥ ハサミの切れ味は重要!ちょっとお高くても良質なものがおすすめです。
⑦ スプリットリングオープナーがあると作業が楽ちん!
⑧ カーブ(曲線)バサミ。 エラの部分など綺麗なカーブを切りたい時に役立ちます。僕はタミヤ製を愛用。
⑨ 表面を脱脂してシートの食いつきを良くするためのパーツクリーナー。樹脂を侵しにくい弱いモノ=安売り品がおすすめです。シールの糊がハサミに付着した際の清掃にも使います。

画像2: まずは道具を紹介!

⑩ 防毒マスクは必須です。作業中は絶対に外さないようにしましょう。防塵でなく溶剤対応の"防毒"マスクです。フィルタには消費期限があるので、こまめに替えてください。
⑪ UV照射機:ネイル用やUVアクセサリー用に売られているものを使います。

作業は簡単!

まずはフックとスプリットリングを全部外しておきます。

画像1: 作業は簡単!

ルアーを適当な厚紙の上に乗せて、シェルを貼りたい部分の型をとります。僕はルアーを直接コピーして型紙を作っています。

型紙を使ってシェルシートにシルエットを書き込みます。鉛筆やシャーペンを使うとすぐ消えてくれます。マジックなどはシェルにインクが浸透してしまうのでNGです。

画像2: 作業は簡単!

ハサミを使ってシートを切り出します。ラインの内側を切るようにして下さい。今回は曲線バサミでエラ部分を抜いていますが、シェルシートの形状はお好みでOK。上下どちらか半分だけ貼ったりするのも面白いと思います。

パーツクリーナーをティッシュに吹き付けてルアーを拭いて脱脂します。直接かけると樹脂を痛めやすいので、必ずティッシュに吹いてから!

クリーナーが乾いたら、シートの前部分をはがして位置決めして、外に向かってシワがよらないように注意しながら貼ります。指や、柔らかいプラスティック(ペンの胴体などでもいいです)でしっかりと押さえます。

ヤスリでエッジをカットするように軽く削ります。この時表面の大きな凹凸も軽く削っておきましょう。

画像3: 作業は簡単!

アイの掃除用にコヨリを作っておきます。

画像4: 作業は簡単!

フォーセップやワニぐちクリップでつかんでルアーをUV硬化樹脂にドボンと漬けます。「KB-F D-System」は、強い紫外線があたらなければ硬化しないので、直射日光のあたらない屋内であれば電灯の下でも作業可能です。

ドボンと漬けたらゆっくりと引き抜きます。この時、表面張力で余計な樹脂はボトルに残ります。急いで抜き上げるとボトボト垂れてしまうので、垂れないようにゆっくりと。

画像5: 作業は簡単!

アイに付いた樹脂や、余ってしまいそうな樹脂をティッシュのコヨリで吸い取ります。硬化が始まっていないので粘度が低くさらさら状態です。表面張力で勝手にルアー全体に薄く膜を作ってくれているので、ティッシュの毛細管現象を利用して余分な樹脂を吸い取ってしまうイメージです・・・なんて書いていますが、難しいことは考えずにアイをグリグリ掃除しましょう。

画像6: 作業は簡単!

UV照射器に当てます。最短4分程度で完全硬化します。僕は市販ルアーをシェルカスタムする場合、2回ドブ漬けと硬化を繰り返して完成としています。

画像7: 作業は簡単!

普通に貼り付けただけでは白茶けていたルアーとシェルに樹脂が浸透して透明感が出ました。さらに境目が少し埋まり、段差が小さくなっています。コーティングすることにより剥がれにくくなり、しっかりと密着しているのでガンガン使っても大丈夫なはずです。もちろんメタルジグやスプーンなどにも使えます!

画像8: 作業は簡単!

あくまで自己責任にはなりますが、雨のお休み、お気に入りのルアーを片っ端からシェル貼りカスタムはいかがですか?(くれぐれも防毒マスクと換気を忘れずに)

画像9: 作業は簡単!

やまけんプロフィール

画像: やまけん(山犬):道具道楽アングラー。魚を求めて東西南北どこへでも! モットーは「釣れる魚はなんでも釣る。釣れない魚はなんとかして釣る」 釣具メーカー「TRY-ANGLE」代表。

やまけん(山犬):道具道楽アングラー。魚を求めて東西南北どこへでも! モットーは「釣れる魚はなんでも釣る。釣れない魚はなんとかして釣る」 釣具メーカー「TRY-ANGLE」代表。

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