明日から始まる国内最高峰トーナメントJBトップ50第4戦桧原湖(福島県)。全5戦で年間優勝を競うツアートレイルはシーズンを折り返し、いざ後半戦へと突入した。残すは今戦=9月の桧原湖と最終戦10月の霞ヶ浦。ここ数年の伝統とも言える秋の2連戦は、経験値の差が浮き彫りになる試合として常に注目の的だ。まずはスモールマウスレイク、桧原湖戦。誰がどんな読みと技を駆使して、栄冠を頭上に掲げるのか。ここでは試合を待たずして、何と優勝宣言を表明した3選手に注目してみたい。

僅差で並ぶA.O.Y.暫定トップ3!

まずはこれまでに消化した第3戦終了時点での年間ランキング暫定順位をご覧いただこう。

画像: 年間順位は各戦の獲得得点、全5戦の合算で決定。各戦ごとに1位50点、2位49点〜40位11点(41位以下及び2日間ノーフィッシュは一律5点)を獲得。年間上位30位が翌年のシード権を得る。なお、上表の藤田京弥選手と黒田健史選手は同得点だが、総合ウエイトで黒田選手を上回る藤田選手が3位となっている。

年間順位は各戦の獲得得点、全5戦の合算で決定。各戦ごとに1位50点、2位49点〜40位11点(41位以下及び2日間ノーフィッシュは一律5点)を獲得。年間上位30位が翌年のシード権を得る。なお、上表の藤田京弥選手と黒田健史選手は同得点だが、総合ウエイトで黒田選手を上回る藤田選手が3位となっている。

現時点での暫定首位は、今季開幕戦野村ダムで初優勝を果たした早野剛史選手。続く第2戦北浦では16位とややスコアを落とすも、第3戦七色ダムでは再び気を吐き第3位に入賞して暫定首位に躍り出た。

暫定2位には首位をわずか3点差で追う江口俊介選手。開幕から2戦連続で準優勝というハイアベレージで独走してきたが、第3戦で若干ペースを落とし次点。トップ再奪還を虎視眈々と狙っている。

注目すべきは第3戦優勝によって暫定3位まで一気に浮上した藤田京弥選手。トップ50昇格からわずか3戦目、ルーキーイヤーの優勝は史上初の出来事。続くクリアウォーター戦に連勝への意欲を高めている。

ついに頭角を現した若手の切り札、スランプ期を経てなお迫力を増した黄金世代の旗手、そしてポスト青木大介の呼び声高い新世代の天才--------。彼ら、暫定上位3選手に共通するのは、公式非公式を問わず、次戦桧原湖戦へ向け『優勝宣言』を表明していることだ。

国内最高峰シリーズともなれば、各選手にテクニックの差はほぼ存在しないに等しい。では、どこで差が生じるのか。長丁場に耐え得るフィジカルはもちろんのこと、折れることなく貫き通す強いメンタルが大部分を占めているのではないか。

力強い言葉は己を鼓舞し奮い立たせる。言霊は必ずや彼らを進むべき方向へと導くはずだ

今戦のプレビューは今季A.O.Y.レース後半戦を大いに盛り上げてくれそうな3選手にフォーカスしたい。

サイトの天才、藤田京弥。第3戦七色ダムに続き、ルーキー2連勝も視野に入ったか!?

画像: サイトの天才、藤田京弥。第3戦七色ダムに続き、ルーキー2連勝も視野に入ったか!?

「初めて訪れるフィールドも多いですが…七色ダムと桧原湖の僕に注目してほしいです!」

当サイトで今季開幕前の注目選手インタビューでそう語ったのが、ルーキー・藤田京弥選手。昇格からわずか3戦、サイトフィッシングにおける非凡なる才能を発揮して第3戦七色ダムで優勝を果たしたのは記憶に新しい出来事だ。冒頭の言葉は予告優勝だったと考えるべきか。だとすれば、桧原湖もまたそれに価するのではないか。そう思い立った記者は、プリプラクティスを終えたばかりの藤田選手に連絡を取ることにした。

「ディープで600〜700グラムの魚は連発しますが、それを獲っても何も意味がない。『でかい魚』を5本獲って、最低でも4キロは持ち込まないと(勝ちは)見えてこない」

スモールマウスこそ長野・野尻湖での経験はあるが、今回のプリプラが人生初の桧原湖。前者が気難しい個体が多く、アベレージサイズが大きいのに対して、後者は比較的イージーかつ小型。とはいえ、近年の桧原スモールは個体の大型化が順調に進み、野尻湖と遜色ないまでに迫っていることは藤田選手の言葉からも想像できるだろう。

彼が言う「でかい魚」とは、スモールマウスの大型なのか、それとも…。

「ラージなら1日5本くらいは釣れる、リミットは揃うと思います。ただサイズを問わないのであれば…の話ですけど」

この言葉をどう受け止めるべきなのか。3日間×5尾=15尾のラージということなのか。だとすれば、史上初の出来事になるが…。

「いや、そこまでは…。毎日まずは4キロ揃えて、あとはプラスαのラージで5尾のウエイトに上限はないと思うんです。55センチで2500グラム(!!)のラージが入れば6キロに限りなく近い5キロ台に乗せることも可能ですよね」

桧原湖で2キロを超えるラージ!? 長年トーナメントシーンを追ってきた記者だが、今のところ前例はない。夢物語のような話だが、それを現実のものに変えてしまうのが藤田京弥という末恐ろしい存在。今戦で何が起きても不思議ではない。

「今回はサイトが決め手にはなりますが、それだけではキツい試合になりそうな感じです。でも、もちろん(優勝を)狙って頑張ります!」

ルーキーイヤー優勝、最年少優勝に続き、ルーキーイヤー2勝という大記録達成なるか? 不可能を可能にする、10年にひとりの逸材、今戦も藤田京弥選手の動向から目が離せない。

「いきなり若手にA.O.Y.は獲らせねぇ!」脂の乗った黄金世代の旗手・江口俊介の矜持

画像: 「いきなり若手にA.O.Y.は獲らせねぇ!」脂の乗った黄金世代の旗手・江口俊介の矜持

それは今季の第2戦北浦戦、終了直後のことだった。2戦連続で準優勝を獲得して、長きに渡るスランプ期から脱出した江口俊介選手は、自信に満ちた清々しい表情でこう語ったのだった。

「そろそろ勝ちたいっすね。(続く第3戦の舞台となった)七色ダムはちょっと厳しいけど、桧原湖か霞ヶ浦、どちらかは勝ちますよ(ニヤリ)」

経験値の差が大きな武器となるトップ50クラシコ秋の2連戦を前に堂々の宣戦布告。参戦16年目にして積み上げた勝利数は実に4勝。今季は同時参戦するJBⅡ四国で1勝を挙げると共に年間優勝も獲得。今の江口選手には予告優勝すらそう難しくはないとさえ感じさせる勢いがある。

第4戦をおよそ10日後に控えた頃、再度その意気込みを確認。ところで、かつてなぜ当時は七色ダム以外での優勝宣言を表明したのか。そこが知りたかった。

「嫌いではないが、大得意とも言えないクリアウォーター。戦略がハマれば突破口も見えるが、試合が終わった今振り返ってみれば『外さずに凌いだ』という感が強い」

クセの強い激ムズリザーバーは強者の江口選手を以ってしてもそう容易いフィールドではない。奇しくも優勝は藤田、3位が早野の両選手という結果に対して、江口選手は19位。現在年間優勝争いを共に繰り広げている両選手が上位へと浮上するきっかけの試合ともなってしまった。

「第2戦までは首位だったが、この試合で2位に陥落。でも、まぁ、これからの2連戦は若手がそう簡単に勝てる試合じゃない」

数を重ねることは容易だが、アベレージを高値で安定させつつ、たった1尾のミスが命取りとなる桧原湖。検量ウエイトのボリュームゾーンを1日でも外せばもう表彰台は見えてこないどころか、予選敗退の恐れもある。経験値の差が色濃く出るフィールドだ。

「ここ数年はちょっと調子が悪かったすけど(笑)、これまでに何度も優勝争いしてきた経験値はまだまだ彼らには負けないと思ってます。キャリアの差ってヤツを見せつけてやりますよ!」

1980年生まれ、トップ50選手で最も層の厚い黄金世代のひとり。今年のエグシュンはひと味もふた味もちがう。

ビッグマウスも辞さず己を鼓舞! 勝利への渇望、覚醒した早野剛史

画像: ビッグマウスも辞さず己を鼓舞! 勝利への渇望、覚醒した早野剛史

第3戦七色ダム、表彰台インタビューでのこと。最終日に単日トップウエイトとなる6キロオーバーを持ち込み、予選8位から一気に3位へとジャンプアップした早野選手は神妙な面持ちでこう語ったのだった。

「8キロ持ち込んで逆転優勝して地元にチカラを与えたかったが力及ばず…。次(=桧原湖戦)こそは絶対に勝ちます!」

7月初旬の大会開催時は折しも集中豪雨が西日本を襲った。早野選手の実家、福岡県久留米市も被災。幸いにも大きな被害には至らなかったというが、その郷土愛がさらなる闘争心に火を点けたのも間違いない。

あれから約2ヵ月を経て第4戦へと挑む早野選手。プリプラクティスを終え、その仕上がりを尋ねると、こう語り始めた。

「勝ちに近いパターンを見つけるのは直前の2日間。プリプラは今年の傾向を把握するためだけの期間。あくまでも練習期間です」

プリプラ終了から約2週間のオフリミット期間を経て、試合直前の公式プラクティス2日間へと突入するのがトップ50選手のルーティン。その後、どんなパターンを身に付けたのか知る由もないが、勝利への意欲は間違いなく強い。

「今年、僕を超えるモチベーションを持つ選手はおそらくいない。勝つことしか考えていない。誰とも比較してほしくないです!」

記者は一瞬、自分の耳を疑った。はたして早野選手は今までこんな発言をしたことがあっただろうかと。

「ビッグマウス系キャラと思われてもいいです(笑)。でも、それが本心なので、それ以外に言うことがないのも事実です」

昨季までとは明らかに異なる早野選手の気迫。開幕戦に続く、年間2勝目への準備は万全と言えるだろう。

9月7日(金)午前6時半、早稲沢キャンプ場をメイン会場にキックオフ!

トップ50秋の2連戦の序盤戦、第4戦桧原湖は明日9/7(金)、早朝6時半に選手全体ミーティングの後、フライト順にスタート。予選となる初日と2日目は15時まで、予選上位30名で競われる最終日は13時まで。各日ウエイインは大いに見もので、最終日はバスボートで上位選手が颯爽と現れるウエイインショーも開催予定。

はたしてどの選手が頂点に立つのか? そしてA.O.Y.レースの行方は? 試合終了翌日に当サイトでレビューをお届けする予定だが、現場での生観戦をぜひおすすめしたい。

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