〈p1から続く〉『ルアーマガジン』誌上にて、その年のバス釣り陸っぱり最強の座を賭けて繰り広げられるガチバトル『陸王』。その伝説の名勝負の数々を振り返る企画としてスタートした『陸王クロニクル』、連載初回は記念すべき陸王初バトル・2008年予選第1戦〈関和学 vs 川村光大郎〉の模様をお届けしている。本稿では、バトル初日に5キロオーバーを叩き出した"岸釣り王子"川村氏に対し、"オカッパリ番長"関和氏はどう戦ったのか、その一日を追った。

※本稿は『ルアーマガジン2008年3月号』掲載記事を基に再構成しています。※事実関係等について、本記事公開時点とは一部異なるものがありますが、誌面掲載当時の内容を優先しています。



今回の『陸王』対戦ルール
◎初日スタートは「道の駅いたこ」。2日目スタートは土浦駅前
◎1日5本、2日で10本の総重量を競う(重量は編集部・アングラーの双方で確認)
◎エリアは霞ヶ浦及び利根川につながっている全水域
◎ポイント移動は自由

〈初日〉関和学編・スタート

関和学(せきわ・まなぶ)/JBトップ50で活躍中のプロフェッショナルアングラー。「オカッパリ番長」のニックネームのとおり、テレビや雑誌の岸釣り企画でも活躍中。自信のほどは?「必ず勝つ!」

「とにかく早めにサカナに触りたい」

関和さんが最初に選んだポイントは常陸利根川下流に点在する水門。スモラバで水門の壁周辺を探り、反応がなければ次の水門へ移動するという展開だった。初日集合場所の「道の駅いたこ」からクルマで十数分の常陸利根川を最初に選んだのは、なるべく釣る時間を長くしたいという考えもあったのだろう。

6時36分、ひとつ目の水門に到着。いきなり水門には接近せず、数メートル離れて釣りを始めていた。「水門のキワにいるバスを驚かさないためです」とは関和さん。

画像: ドカドカとポイントに近づくのは厳禁。魚は意外と足元にいる。

ドカドカとポイントに近づくのは厳禁。魚は意外と足元にいる。

また、彼は壁以外にも、水門の少し沖にもキャストしていた。多くの場合、水門沖はカケアガリになっており、そこにもバスがつくのだという。しかも順番に水門を釣っていったのではなかった。機場やドックとつながっている水門だけをピックアップしていたのだ。

関和「水路とつながってる水門より、バスがつく確率が高いんですよ」

画像: 水門がドックとつながっている場合、かなり有望。特に寒い時期にはこれがカギになるという。

水門がドックとつながっている場合、かなり有望。特に寒い時期にはこれがカギになるという。

約1時間を費やし、丁寧に4箇所の水門をチェックしていったが、残念ながらアタリはゼロ。次なるエリア、黒部川に移動した。黒部川は利根川の南側に位置する中規模河川で、両岸が護岸されている。常陸利根川同様に、関和さんは点在する水門をスモラバでチェックしていった。

画像: 常陸利根川のゴロタ石エリア。水門への移動中にC.C.プレデターでチェックするが反応はなかった。

常陸利根川のゴロタ石エリア。水門への移動中にC.C.プレデターでチェックするが反応はなかった。

1本目は黒部川で!

8時25分、コツコツという小さなアタリが。

「ん?ギルかな?」そのまま同じポイントを探っていると…、「キタっ!」

フォーチュンブルーが小気味よく曲がり、待望の1尾目が水面に顔を出した。

画像: スモラバで水門の沖を探っているとヒット!慎重にバスを手元に寄せていく。

スモラバで水門の沖を探っているとヒット!慎重にバスを手元に寄せていく。

39センチ、600グラム。「釣れてよかった~!」と満面の笑顔。

画像: 関和さんが手にした1尾目。「沖にオダが入っていて、そこをスモラバでジックリ狙いました。ホント釣れてよかった」

関和さんが手にした1尾目。「沖にオダが入っていて、そこをスモラバでジックリ狙いました。ホント釣れてよかった」

「早めにサカナに触りたい」とコメントしていただけに、開始後2時間半ノーフィッシュというのは精神的にもかなりこたえていたのだろう。

水門沖のオダをスモラバで攻略!

関和さんが1尾目を釣った水門の沖は周囲よりも少し深くなっていて、そのそばにオダが入っていた。オダの1本1本をスモラバでゆっくりと乗り越えるようにして探り、バスに口を使わせた。

画像: ケイテックのモノスピンジグに、カットテールを短く切ったものをセット。ジグの重量は1/16オンス。

ケイテックのモノスピンジグに、カットテールを短く切ったものをセット。ジグの重量は1/16オンス。

関和「水門プラス水深の変化、プラスオダ。冬場の実績ポイントだからかなり丁寧に攻めました」

2本目ヒット!「小さいけどもう1本」

続いて9時45分に、小さな水路のゴミ溜まりから2本目をキャッチ。

水路のゴミ溜まりにジグを投入。その直後にロッドが曲がった。

200グラムと小さめだが、貴重な1本には変わりない。

小さいながら、2本目をキャッチ。「もうちょいデカけりゃなー」



1時間かけて栗山川へ。大移動が吉と出るか凶と出るか?

10時を少し過ぎた頃。「西風が強くなってきたし、大移動します。水がつながってたらどこでもOKなんですよね?」と関和さんが尋ねてきた。ルール説明で書いたとおり、今回はポイント移動が自由だ。「じゃあちょっと走りますね」と関和さんはクルマを走らせた。

約1時間の移動で、関和さんが到着したのは栗山川。利根川の下流部とつながっているので、「エリアは霞ヶ浦8利根川水系全域」という今回のルールには違反していない。

関和「移動は自由にしていいから、行ってみようと思ったんです。栗山川は僕の得意な場所だし、50アップの実績もかなりあるんで」

可能性があるエリアには、多少遠かろうが行ってみる。こうした決断力は、関和さんがトーナメントで培ったものだといえる。だがこの日、栗山川は関和さんには冷たかった。

釣りをしたのは幅20メートルほどの、コンクリートで護岸された水路で、栗山川の支流。そこをスモラバやネコリグで丁寧に探っていったが、アタリもない。

画像: ロングドライブの末にたどり着いた栗山川。関和さんがかなり信頼している場所だが、この日は無反応。約2時間で切り上げ、常陸利根川へ戻ることに。

ロングドライブの末にたどり着いた栗山川。関和さんがかなり信頼している場所だが、この日は無反応。約2時間で切り上げ、常陸利根川へ戻ることに。

「釣れなかったけどここに来て、逆にスッキリしました。(栗山川に)行かないまま、もしかして釣れるんじゃないか?と悩み続けたくないですからね」と言って、関和さんは気持ちのリセットを試みていた。

…が、「対決」からくるプレッシャーがジワジワと関和さんにのしかかっていたようだ。「途中コンビニに寄ろうと思ってたんだけど、全然見つからないんだよね」と関和さんは言っていたが、国道沿いに何軒もあるコンビニに目が行かないぐらい、本当は焦っていたのかもしれない。

常陸利根川に賭ける

来た道を戻るかたちで、再び常陸利根川へ。午前中と同様に、ドックや機場とつながっている水門を中心にチェックしていった。

画像: 栗山川から再び、常陸利根川へ。15時頃から水門をラン&ガンをスタート。

栗山川から再び、常陸利根川へ。15時頃から水門をラン&ガンをスタート。

その後、「今日はここで終わりにします」と、関和さんがクルマを走らせたのは外浪逆浦。常陸利根川につながって、狭くなっている部分だ。

岸沿いには消波ブロックが入っており、その大半が水没している。関和さんが手にしたルアーはリトルマックス。15メートルほど投げて、リフト&フォールさせていた。

画像: 初日最後のエリアは外浪逆浦。岸沿いに水没した消波ブロックを、終了時間の16時まで狙い続けた。

初日最後のエリアは外浪逆浦。岸沿いに水没した消波ブロックを、終了時間の16時まで狙い続けた。

しかし、ガッ!というレンギョの体当たりが数回あっただけで、終了時間を迎えることになった。

2尾で800グラム。これが関和さんの初日のウエイトだ。

関和さんがメインに使用した3セット

〈1セット目〉●ロッド:TCSC-66Lウォリアーライト ●リール:レボSTX-LHO ●ライン:ガノアザハード10ポンド ●ルアー:C.C.プレデター
〈2セット目〉●ロッド:TCSC-71MHエクスプローラー ●リール:レボSTX-LH ●ライン:ガノアザハード10ポンド ●ルアー:リトルマックス3/8オンス
〈3セット目〉●ロッド:TCSS-70Lフォーチュンブルー ●リール:オーパスワン ●ライン:ガノアザハード5ポンド ●ルアー:モノスピンジグ1/16オンス+カットテール4インチ

【初日結果】川村光大郎が圧倒的にリード

『陸王2008』予選第1戦の初日が終了。5本5,140グラムを叩き出した川村光大郎さんに対し、関和学さんは残念ながら2本800グラムに終わった。

川村「理想的すぎる展開でした。明日も釣りますよ!」

関和「光大郎は5キロオーバーかぁ…。2日目は絶対逆転するぞ!」

画像: 【初日結果】川村光大郎が圧倒的にリード

初日の対戦エリア

川村さんは与田浦のみで初日を釣りきった。一方関和さんは栗山川まで往復2時間以上のロングドライブを敢行(マル数字は釣りをした順番)。

『陸王クロニクル』2008年予選第1戦、続いて2日目の攻防はいかに!?


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